「ちょっと考えてみてくれる?」
気づけば、
そんなふうにAIに話しかけていることがあります。
どうするのがいいかな。
正解はどれだろう。
いい案、出してくれないかな。
まるで、
誰かに相談しているような感覚。
でもここに、
小さなズレがあります。
人に相談するとき、
私たちは無意識に期待しています。
察してほしい。
気持ちを汲んでほしい。
言葉になっていない部分も拾ってほしい。
人は、
声のトーンや間や文脈を読みます。
でもAIは違います。
AIは感情を読みません。
空気を察しません。
沈黙を意味として解釈しません。
入力された言葉を材料にして、
整合的な文章を返す。
それだけです。
AIがまるで思考しているかのように見えるときがあります。
でも実際に起きているのは、
思考そのものではありません。
すでに出ている材料を並べ替えて、
整って見える形に再構成している。
あなたが出した前提。
あなたが置いた視点。
あなたが選んだ言葉。
それらを組み直して、
一番自然な形にして返している。
AIは、外側にある知性というより、
思考を映す鏡に近い存在です。

鏡は、
先に動きません。
あなたが曖昧なら、曖昧に映る。
あなたが整えば、整って映る。
これは、私自身も何度も体験しました。
ある日、
「今日は何を優先するか」を整理しようと思い、
AIに話しかけました。
でも私はその時点で、
いくつもの可能性を同時に考えていました。
これもやらなきゃ。
あれも気になる。
明日の準備も考えておいたほうがいいかもしれない。
頭の中では軸が定まっていないまま、
「どうしたらいい?」
と聞いていました。
するとAIは、
自然に“次の行動”を提案し始めます。
「明日はこれをやりましょう」
「次はこう進めるとよいでしょう」
でも私は思いました。
今日は、その話をしていない。
明日の話は、まだ早い。
そう伝えると、
AIはあっさりこう返しました。
「そうでした。明日の話に寄ってしまいました。」

その瞬間、気づきました。
ズレたのはAIではなく、
中心を握っていなかった私のほうだったと。
AIは、
材料が増えれば増えるほど、
前に進もうとします。
聞けば聞くほど、
次の行動を提案しようとします。
それは暴走ではありません。
軸がなければ、
ただ広げていく。
軸があれば、
整えていく。
それだけです。
AIに対して、
「考えてくれる存在」
と期待してしまうと、
ズレが生まれます。
でも、
「一緒に整理する道具」
と捉え直すと、
感じる違和感は驚くほど減ります。
AIは、
答えをくれる存在ではありません。
答えの候補を、
整理して並べる存在です。
最終的に選ぶのは、
いつも人間。
AIを使っていて、
なぜか疲れてしまうとき。
それは、
AIに思考を任せすぎているのではなく、
期待を預けすぎているだけかもしれません。
AIにうまく使われていない気がしても、
それは能力の問題ではありません。
役割が、少しだけズレているだけです。
AIは考えてくれない。
考えを映してくれる存在。
AIを使っていて、
「なんだか噛み合わない」
「整理しているはずなのに、進まない」
そんな感覚がある方へ。
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AIを“答えの機械”にしないための視点や、
軸を握ったまま整理する問いを、
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